東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、この度、ウェア型の生体センサーを利用して、平常時と異なる心拍の検出により体調変化の可能性を知らせる新たな「hitoe® みまもりアプリ」を開発しました。
本サービスは、企業・団体が従業員の体調管理、安全確保を効率的に行うことを目的としたものです。生体センサーで心拍数等を計測することで、①平均心拍数②瞬時心拍数③消費エネルギー④リラックス度を測定および推定し、その情報を可視化して提供します。今後、テスト運用を経て、2019年1月よりアプリの提供を開始する予定です。
東レは、2016年より、クラウドシステムを組み合わせ、IoTを活用した安全管理システム「hitoe® 作業者みまもりサービス」を提供してきました。これまで実施した実証実験やサービス提供を通して、改めて従業員の体調管理、安全確保に対して高いニーズがあることが確認できた一方、様々な環境で利用する中で、多種多様なニーズがあることが分かりました。そのニーズに対応するために、今回開発した新たな「hitoe® みまもりアプリ」を作業者みまもりサービスのラインナップに加えます。
本システムでは、使用前に、勤務時間と同じ期間着用して取得した心拍数と加速度センサーによるデータを組み合わせ、個人ごとに閾値を設定します。活動時と安静時を切り分けて基準値を設定するため、より一人一人に応じたアラート閾値を設定することが可能です。
また、本システムの特徴として、監督者だけでなく、着用者自身が自分の体調変化を意識できるような機能を入れています。ユーザーインターフェースに表示される「消費エネルギー」は、勤務中の消費エネルギーをスポーツに置き換えた場合の時間やイメージを表しています。「リラックス度」は、自分の緊張状態を色と形でイメージ表示することで、心拍数から分かる情報を視覚的にわかりやすくした他、リラックスするための呼吸法のコーチング機能もつけています。
さらに、監督者や使用者自身が、積極的に作業分析や体調管理を行いたいというニーズに将来対応するため、実測データを蓄積できるようにしています。東レは今後、この蓄積データを用いて作業分析などができる解析ツールの開発に取り組むことを検討しています。
東レは中期経営課題“プロジェクト AP-G 2019”における全社プロジェクトのひとつとして、医療の質向上や医療現場の負担軽減、健康・長寿などに貢献する事業を拡大する「ライフイノベーション事業拡大(LI)プロジェクト」に取り組んでいます。「hitoe® 作業者みまもりサービス」に加えて、「hitoe® みまもりアプリ」サービスの提供を通じて、あらゆる業種、業界に従事する人々の健康・安全に貢献すると共に、今後も高機能な先端素材をベースに暮らしに役立つ製品開発に注力し、より良い社会の実現に貢献していきます。
新たな「hitoe® みまもりサービス」の概要は次ページの通りです。