東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、独自の微細加工技術により高い防虫機能と安全性を両立した防虫テキスタイル WithRelief™(ウィズリリーフ™)を開発しました。従来の防虫素材に比べ、肌への刺激を考慮した防虫加工を施しているため、子供が日常的に直接触れるシーンなどでも使用することが出来ます。
東レは、本素材を大人から子供まで幅広い世代の方に向けて、農業や林業、建設業、配送業といったアウトドアワークウェアから、登山やランニング向けなどのアウトドア・スポーツウェア、学生服や子供服、カーテンや寝具に至るまで多様な用途へ、グローバルに展開してまいります。
WithRelief™は、2018年4月から販売を開始し、2018年度に5万m、3年後の2020年には30万mの売上を目指します。
今回、開発したWithRelief™は、従来の防虫素材では両立できなかった高い防虫機能と、肌への刺激を考慮した安全性を実現しました。東レが保有するナノスケール加工技術を応用した微細加工技術により、防虫機能を持つ多層構造の被膜をテキスタイル表面に立体的に形成させることに成功しました。被膜を強固にテキスタイルと一体化させているため、被膜の脱落を抑制し、機能の持続性を備えています。
近年の地球温暖化の影響による気候変動により、降水量やそのパターンの変化、冬季の最低気温と夏季の最高気温の上昇などが、虫の分布圏の拡大や個体数の増加に繋がっているといわれています。そのため、東南アジアやアフリカといった熱帯・亜熱帯地域をはじめ、防虫への関心やニーズが高まっている地域は、年々拡大しつつあります。
従来、虫対策を行う際は、防虫成分をスプレーなどにより、肌や衣服に直接使用することが一般的でした。しかし、成分が揮発しやすいことや、水濡れや発汗などで脱落することで、経時により防虫機能が低下するという問題点がありました。
また、高い機能を有する製品の中には、肌への影響を考慮して、使用頻度や使用量に制約が設けられているものもあります。このため、特にお子様がいるご家庭などでは、刺激が少なく、高い機能が持続する防虫製品が求められてきました。
今回の、WithRelief™は、このようなニーズに対応するテキスタイルです。
東レは、高い機能性が求められるユニフォーム素材の開発で培った繊維加工技術を駆使し、快適性と安全性を合わせ持つ、高機能・高付加価値なテキスタイルの開発を通じて、より良い社会の実現に取り組んでまいります。
WithRelief™の詳細は下記の通りです。