東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)はこのたび、超極細繊維特有の滑らかでしなやかな風合いを有しながら、コンパクトな嵩高性や伸縮性を併せ持ったポリエステル超極細微細捲縮テキスタイル“uts-FIT”(読み:ユーティーエス フィット)を開発しました。17年F/W向けの新素材としてレディスおよびメンズのアウターやトップス、レディスのボトム、ドレス向け織編物のバリエーションを取り揃えて参ります。また、今後は天然繊維混の織編物もラインアップに入れ、ライフスタイルウェア用途に向けた織編物を拡大展開する予定です。
一般的に、海島型超極細繊維は、滑らかでしなやかな風合いを持つことが特徴ですが、仮撚加工等などで島成分に捲縮を付与させることができないため、嵩高性や伸縮性が必要な用途には適してはいませんでした。
“uts-FIT”は、当社の革新複合紡糸技術“NANODESIGN®”による、単糸繊度0.19Tの超極細でありながら、バイメタル構造を持った新開発の繊維を用いています。本技術の適用により、生地内でスパイラル構造の捲縮が発現し、嵩高性や伸縮性が実現しています。
また、生地の加工段階で多数の微細捲縮を発現させることにより、微細捲縮が生地クリンプ間隙間を埋め、表面粗さが小さく滑らかな表面感が得ることができます。しかも、微細捲縮により正反射光が拡散されることで、マイルドで艶やかな光沢が得られます。さらに、織物を構成している繊維相互の摩擦力が高められるため、織物の曲げ戻りを抑制する保型性も備えています。
“uts®(ユーティーエス)”シリーズは、卓越した軽量感やソフトで繊細な風合い、合成繊維独自の光沢感を持つ上質なファッション素材として、エレガントテイストのレディスファッションを中心に、グローバルなマーケットで高い評価を受けてきました。これまでにない、ソフトでありながらコンパクトな風合いや、従来の“uts®”では持ち合わせなかった形状保持性を実現する“uts-FIT”の投入により、ライフスタイルウェアとしてアイテムの幅が広がり、お客様に提案する着用シーンの広がりも期待できます。
東レは、新しい質感と機能性を備えた新素材をラインアップに加えた“uts®”シリーズを、ファッションテキスタイル展開におけるマーケティング&マーチャンダイジングコンセプト“PRIDE of GOUSEN”のリーディング素材と位置づけ、今後も独自の新しい価値を追求してまいります。
“uts-FIT”の概要は以下のとおりです。