東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)が展開する炭素繊維材料が、このたび、本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷 隆弘)が本年3月より発売開始した新型燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」(以下「クラリティ」)に採用されました。「クラリティ」に採用された東レの炭素繊維材料は、燃料電池スタックの電極基材用カーボンペーパー、および高圧水素貯蔵タンク用高強度炭素繊維です。
「クラリティ」では、燃料電池自動車の心臓部分である燃料電池スタックの電極基材に、東レが30年来開発をしてきたカーボンペーパーが採用されました。このカーボンペーパーは、ガス拡散性、耐久性などの要求特性を兼ね備えており、燃料電池スタックの性能向上、省スペース化に貢献しています。
また、水素タンクには、高圧水素貯蔵タンクに求められる安全性や強度・軽量性を両立する東レの高強度炭素繊維 トレカ®が採用されました。
燃料電池自動車は走行中にCO2を発生させない、究極の環境車として水素社会構築への大きな一翼を担っており、今後の市場拡大が見込まれています。炭素繊維はその軽さ、強さによる軽量化を実現させる特性に加えその電気特性など、水素社会構築に貢献する多くの可能性を秘めています。東レは、世界No.1炭素繊維メーカーとして今後もその可能性を探求し続け、燃料電池自動車や電気自動車など次世代自動車に向けた材料開発を積極的に推進することで、地球環境問題や資源・エネルギー問題を解決し、低炭素社会の実現に貢献してまいります。