機能素材“hitoe”
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“hitoe”を使用した生体情報計測用ウェア
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心拍・心電計測イメージ
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●開発コンセプト“hitoe”について
健康への関心が高まるにつれ、自分自身の生体情報を常時モニタし、生活習慣の見直しなどに活用したり、スポーツなどの趣味においてパフォーマンス向上に 役立てたいというニーズが増えてきています。こうしたニーズに対して着衣型の生体情報計測システムが有効と考え、これを実現する上でキーとなる、生体イン ターフェース用の素材として“hitoe”の開発に至りました。
“hitoe”には、human(人間)、 intelligence(情報・知能)、 to(~のほうへ)、expand(拡張する)という意味があり、“hitoe”の文字には、人の姿や動きが感じられるように創造しています。hは座り、 iは立ち、tは跳び、oは二人が手を取り合い、eは胎児のような、一文字一文字にもイメージがあり、人のつながりが新たな命を運ぶという願いを込めていま す。更には、一枚の布、単衣(ひとえ)の無限の可能性という意味も込められています。
●開発した生体情報計測用ウェアの特徴
機能素材“hitoe”を生体インターフェースに用いることにより、「着るだけで」心拍・心電情報を連続的に計測することができます。配線もウェアに一 体化されて機能集約されているため、使い勝手が良く、洗濯して繰り返し利用できることが大きな特徴です。日常生活を阻害せずに利用できるため、職場、学 校、スポーツ、運転中などのさまざまなシーンでの活用が期待されます。
●開発のポイント
PEDOT-PSS(※2)を用いた導電性布を技術基盤に、生体情報計測用ウェアに適した人体のセンシングインターフェース設計技術を確立しました。人 体への密着性がよく、生体情報の計測に適した生体インターフェースの配置、締め付け感を極力抑えた着圧の最適化、衣料一体化に適し、“hitoe”との相 性が良い配線材料、発汗や雨などによる短絡防止構造、ノイズ低減と少ない装着違和感を両立したコネクタ配置など、必要要素を高い技術レベルで統合していま す。
“hitoe”に使用する最先端繊維素材であるナノファイバー繊維の生地は、超極細繊維で形成される無数の間隙を有します。本繊維間隙に特殊コーティン グ技術で導電性高分子を高含浸し、樹脂の連続層を形成することにより、生体信号の高感度な検出を可能とすると共に、優れた耐久性を実現しました。
“hitoe”を用いたインナーには、体型差をカバーするため、着用者のサイズが多少異なってもほぼ一定の着圧が得られるように、設計技術を活かしたス トレッチ素材を用いています。更に、配線の取り付け方にも、ストレッチ性を損なわないような縫製技術や絶縁性ストレッチ材料を採用しています。
これらの技術の融合により、フィット性を確保しつつ体形差をカバーし、快適でかつ安定した生体信号の取得を実現しました。
●今後の取り組み
“hitoe”を活用した生体情報計測用ウェアの商品化、スポーツや健康増進などの分野における生体情報計測用ウェアとスマートフォンなどを活用した新しいサービスの実現に向け取り組んでまいります。
注)本品は医療機器ではありません。
【用語解説】
※1「WM(わたしムーヴ)®」
ドコモ・ヘルスケア社が展開する健康プラットフォーム事業のブランド名称。同事業を通じて、生涯にわたるライフスタイルをお客様に提案し、健康なからだづくりのサポートを行っている。
「WM(わたしムーヴ)®」は、ドコモ・ヘルスケア株式会社の登録商標です。
※2「PEDOT-PSS」
導電性高分子のひとつ。導電性が良好で環境安定性が優れることから液晶ディスプレイや静電気防止コートにも活用される。 PEDOT-PSSは1988年Bayer社(独)が開発。現在はHeraeus社(独)よりClevios™-Pとして市販されている。
【参考】
“hitoe”の世界観を表現したコンセプト映像を下記ホームページよりご覧いただけます。「最新の研究成果」に掲載しています。
http://labolib3.aecl.ntt.co.jp/member_servlet_home/
以上