東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣)は、このたび、当社独自の革新的微細構造制御技術“NANOALLOY®”(“ナノアロイ®”)について、ブランドロゴマークを新たに設定し、テクノロジー・ブランド*1として本格的に訴求していくことを決定しました。
具体的な展開として、ブランドロゴマークを使った広告展開、顧客企業へのブランド貸与による“ナノアロイ®”技術を使用した製品へのブランドロゴマーク表示、ウェブサイトによる情報発信 などを通じ、当社顧客企業だけでなく広く産業界、一般消費者の方々へも定着を図ります。
“ナノアロイ®”とは、10億分の1を表す接頭語の「ナノ」と、本来は「合金」を意味する「アロイ」の造語です。“ナノアロイ®”技術とは、「ナノメートルオーダー(1mの10億分の1に相当する大きさ)」で複数のポリマー(樹脂成分などの高分子)をアロイ(混合)する特殊な技術で、既に様々な製品で活用されており、今後も幅広い分野への展開を見込んでいます。
一般的な「ミクロンオーダー(1mの100万分の1に相当する大きさ)」のアロイでは、混合する前の各ポリマー固有の特性を十分に活かせないという課題がありました。当社独自の“ナノアロイ®”技術は、その課題を解決して高分子材料の高性能化・高機能化を可能にする、当社が基本特許ならびに主要な製造特許、用途特許を保有している革新的技術です。代表例として、強度と柔軟性を両立した炭素繊維複合材料や、急激に衝撃を加えたときにゴムのように変形して衝撃を吸収するナイロン樹脂などがあります。
当社は“ナノアロイ®”のパイオニアとして2001年に技術開発、2007年に商標登録を行いました。これまで当社の技術名称として一定の広まりは見られましたが、このたび、新たにデザインしたブランドロゴマークを活用し、当社の技術力を駆使した先端材料・技術の使用をアピールすることによって、各種最終製品の高品質性・高価値の保証が可能となる、テクノロジー・ブランドとしての確立を目指します。
東レは創業以来、「有機合成化学」「高分子化学」「バイオテクノロジー」の3つのコア技術とともに発展してまいりました。そして近年「ナノテクノロジー」をコア技術に加え、成長市場に向けて事業拡大を図っています。今後は、この“ナノアロイ®”を当社の高い技術力を象徴するテクノロジー・ブランドのひとつとして積極的に発信し、新しい先端材料・ソリューションの提案を加速して参ります。