中国での人工腎臓生産工場の新設について

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2012.01.31

東レ株式会社
東レ・メディカル株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下 東レ)と東レ・メディカル株式会社(本社:千葉県浦安市、社長:田中 資長、以下 TMC)は、昨年6月、中国・山東省青島即墨市に設立した「東麗医療科技(青島)股份有限公司」(略称 TMQ)で、人工腎臓の生産工場を新設することを決定しました。

 TMQは、東レとTMCが、青島即発集団股份有限公司(本社:中国・青島即墨市、代表者:陳 玉蘭(董事長)・楊瑋東(総経理)、以下 即発)との合弁により、人工透析機器(以下、透析機器)の製造・販売会社として設立、現在は透析機器の生産工場を建設しており、2012年上期より稼働、販売を開始する予定です。

 今回、この透析機器工場に隣接する場所へ約60億円を投じて、人工腎臓の生産工場を新設、2014年後半からの販売を開始する予定です。 新工場では、昨年4月より、日本国内で本格販売を開始したポリスルホン膜人工腎臓“トレライト®NV”(一般的名称:中空糸型透析器、承認番号:22200BZX00871000)を生産します。 これにより、東レグループにおける“トレライト®”シリーズの生産能力は倍増します。世界の透析市場は、今後もアジア・新興国を中心に需要が拡大すると予測されます。特に、中国市場では医療保険制度整備などの国家施策の後押しにより、大きな需要増加が見込まれています。今回の人工腎臓新工場での設備増強により、これら需要に応え事業を拡大する計画です。

 現在の中国市場においては透析機器・人工腎臓の需要の大半が輸入製品で賄われていることから、東レグループでは、両製品を揃えた供給体制を構築することにより、現地での市場ニーズに対して迅速に対応していきます。また、東レグループが保有する透析技術をトータルに展開することにより、同市場での透析治療向上に貢献していきます。

 東レおよびTMCは、TMQを中国における医薬・医療材事業の橋頭堡と位置付け、中国のお客様への対応を強化すると共に、将来は透析機器・人工腎臓以外の分野へも展開を拡大し、中期経営課題「プロジェクト AP-G 2013」における、次代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置付けるライフサイエンス領域での更なる事業拡大を目指して参ります。

<ご参考>
東麗医療科技(青島)股份有限公司 (Toray Medical (Qingdao) Co.,Ltd. (略称TMQ))概略
1. 設立 : 2011年6月
2. 所在地 : 中国山東省青島即墨市 服装工業区
3. 資本金 : 560百万元 (68億円)
4. 出資 : 東レ(株) 50%、東レ・メディカル(株) 25%
即発集団 15%、東麗(中国)投資有限公司 10%
5. 事業内容 : 透析機器および人工腎臓の製造・販売

以上