メディカル・ヘルスケア
分野の製品開発で
社会に貢献

笠坊 美紀
技術開発 / 環境エネルギー開発センター 主任部員 / 1996年入社

東レでは、メディカル、ヘルスケア分野に力を入れた製品開発を行っており、その中で私は働く人の腰痛予防のためのユニフォーム、医療従事者の安全性と快適性を高める感染防護服といった繊維ヘルスケア新製品のテーマ企画と実務リーダーを担当しています。私が所属する組織(環境エネルギー開発センター)は、全社横断的な商品開発を目指すことをミッションに創設された部署で、繊維素材を軸としながらも、フィルムやCFRP(炭素繊維強化プラスチック)といった異なる事業分野にまたがる開発にチャレンジできることにやりがいを感じています。少子高齢化社会といわれるなかで、医療・福祉分野では特に多くの女性が働いていることをこの仕事を通じて実感しています。そういう時代だからこそ、働く人ひとりひとりが大切にされる社会作りが重要で、そうした社会作りに寄与する製品を現場の生の声をもとに、どんどん提案していきたいと思います。

印象に残っている仕事は、カーボンファイバーを使った電波吸収素材の開発です。自らテーマ企画から開発実務を行ったもので、産学連携での測定評価、スペックイン、製品化まで、すべてに関わりました。はじめて、お客様に素材特性を認めていただいた瞬間の喜びは、今でも仕事を続ける上での私のモチベーションの原点です。現在は、担当は外れましたが、基本特許は海外でも権利化され、今でもその製品は続いています。当時は子供も小さくて、しかも布オムツの保育園でしたから、冬のお洗濯は大変な負担でしたが、今振り返ると、そのためにオムツ離れも早かったりして、今では保育園仲間と共有できるいい思い出です。また当時はいっぱいいっぱいでまるで自分ひとりでこなしたような錯覚があり、気がつかなかったのですが、その仕事も一人で引っ張ったものでは決してなく、その当時の上司、社外委託加工場、指導いただいた大学の先生、新しいものを受け入れてくださったお客様、色々な方のつながりがあって、また、40年間研究開発してきた炭素繊維事業の要素技術があってはじめて実現させていただけたのだな、ということが分かるようになりました。