Interview03

プロダクトアウトの製品を任されることで
本当の「営業力」が試されていく

事務系機能化成品事業
秋田公美
光学材料事業部
2006年入社

東レに入社した理由を教えてください。

大学の研究室での経験から、化学メーカーの仕事に、“研究室のように人との会話が少ない仕事”というイメージを抱いていたため、理学部化学科で学んだものの、就職活動時は営業職を目指していました。東レとの出会いは、スケジュールの関係で偶然参加した会社説明会。「暗い」と思い込んでいた化学メーカーだったのに、東レの人たちはみんな明るく、ノリがいい。自分に合いそうで、かつ専攻も活かせることに魅力を感じ、強く入社を志望するようになりました。今思えば、運命の出会いでしたね。

入社後、最初に担当した仕事は?

研修を経て最初に配属されたのは、大阪本社のフィルム製品の営業チームでした。主製品は印刷物の表面に光沢感を持たせるポリプロピレンフィルム(以下、PP)で、関西では東大阪市周辺に多くのPP加工会社があったため、毎日、工場街を回っていました。この分野で東レは長い歴史があり、ユーザーからの信頼感は高いものの、すでに技術だけでは差別化できる商品ではなかっただけに、営業として重要なのは、とにかく人間として信頼してもらうこと。明るく接し、工場で働く現場のスタッフたちとも情報共有して、細かい要望にまで応えていく。東レの中ではもっとも営業らしい営業を経験できる職場だと言えるでしょう。

現在の仕事を教えてください。

2008年に本社に移ってからは、一貫して金属光沢調・易成型フィルムPICASUS®の営業を担当しています。この製品は東レが独自開発したもので、数百〜数千の非常に薄いフィルムが積層されており、それぞれの構造をナノレベルで制御することにより、透過光や反射光の波長を細かく設定できる特徴を持っています。たとえば、金属を全く使っていなくても金属調の光沢を発現させることができるので、アンテナを内蔵しているために金属筐体を使いにくい機器でも、樹脂部品の表面をPICASUS®で覆うことによりメタリックなデザインが可能になるのです。
PICASUS®は、当初、国内のメーカー向けに営業を行い、携帯電話の筐体に多く使われました。ボディの一部に時刻やメール着信などの表示が出る機種では、必要な光だけ通すPICASUS®を使うことで目立つ表示窓が必要なくなり、デザイン性を向上できるからです。その後、中国のメーカーが台頭してくるにつれて営業先も拡大、併行して新たな用途開発も進めてきたことから、今では国内、台湾、中国などに加えて欧米市場も担当しています。

東レの事務系社員は「ものづくりのプロデューサー」と言われますが、実感はありますか?

PICASUS®は東レの研究者が何十年もかけて完成させた素晴らしい高機能製品です。しかし、製品化が決まった時点では用途はまったく見えず、シーズ先行の典型的なプロダクトアウトでした。私がこの事業に参加した2008年は、営業と技術が何度も顔を見合わせ、「どんな用途があるか?」「どんな市場が考えられるか?」と検証や議論を繰り返していた時期でした。
PICASUS®がもつ潜在的な可能性からすれば、現在でも実用化レベルは数パーセントほど。したがって、現在の市場を拡大すると同時に、新たな市場を目指した用途開発も続けていきます。そのためにはマーケティングを担当する営業も「ものづくり」に深く関わる必要があり、事業化においてリーダーシップを発揮しなければいけないと考えています。

東レを目指す学生へのメッセージをお願いします。

台湾・中国市場の担当となってしばらく経つと、通訳を介して商談をすることに歯がゆさを感じるようになりました。そこで、社内の語学留学制度を利用し、北京の大学への1年間の語学留学と、上海オフィスにて半年間の実務経験を積みました。中国語を取得したことで、現地顧客と深い交渉ができるようになり、相手との距離も縮めやすくなりました。多くの製品が開発型であり、営業も用途開発と市場開拓の両方に携わる東レでは、強い好奇心をもち、自分で活動領域を広げていける人が求められます。そんな思いを持つ人にとっては、これほどやりがいがある職場はないのではないでしょうか。

SCHEDULE

第1週

月曜日は社内で会議や資料づくり、火曜日は東京周辺の顧客を訪問し、水曜日から金曜日まで中国に出張。

第2週

月~火曜日は関西を回り、水曜日は北陸へ。その後は北関東を回って国内顧客のニーズを把握する。

第3週

予算案を策定する時期なので資料づくりをしながら、翌週の海外出張に備えて準備を行う。

第4週

中国出張。以前は毎月のように来ていたが、効率性を高めるために拠点づくりに奔走する。

第5週

PICASUS®の新たな市場として欧米への営業展開を進めるため、技術とも相談しながらの準備を行う。

PRIVATE

「あまり一生懸命にならないゴルフ」が好きで、リラックスするため、ときどき社内の気の知れたメンバーとコースを回る。また、出張ではホテル生活が続くため、休日にはあえて和風の日本旅館を訪れたりすることもある。