2010年3月5日
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
周南市
株式会社日立プラントテクノロジー
東レ株式会社
日本ゼオン株式会社
先進の水循環システムの技術開発・運営実証・情報発信拠点
「ウォータープラザ」を開設
NEDOと山口県周南市は、先進の水循環システムの開発から、管理・運営ノウハウの実証、さらには国内外に情報発信して技術普及を進めることを目的とした「ウォータープラザ」を開設することで合意、覚書を締結しました。これに基づき、株式会社日立プラントテクノロジー、東レ株式会社は、周南市と基本契約を締結し、徳山中央浄化センター近傍に「ウォータープラザ」を建設、実証を開始します。さらに日本ゼオン株式会社と周南市は「ウォータープラザ」への排水の供給および生産水の受け入れを協力する覚書を締結しました。
周南市「ウォータープラザ」は、工場排水処理と下水再利用の統合による造水を行い、国、自治体、民間企業が連携して持続的な水利用に係る処理技術の開発等を行っていきます。
「ウォータープラザ」全体システム概念
1.背 景
世界の淡水資源は、地域偏在性が極めて高く絶対量も限られており、人口増加、経済成長、都市化等により、世界的に水需給が逼迫しています。また、先進諸国を中心に拡大し続けてきた経済・産業活動により、大量のエネルギー消費に伴う温室効果ガス排出量の増大や資源の枯渇も懸念されています。
このような世界の水・エネルギー問題の解決を図るには、下水処理水の再利用等の水の循環利用の推進と大幅な省エネルギーが必要であり、革新的な材料及びプロセス、運転管理技術、管理運営手法等を開発し、広く普及させることが急務となっています。しかし、そうした技術やノウハウは、国や自治体、民間企業等に分散しているのが実状であり、今後は、官民連携による結集、蓄積、連携活用が求められています。
NEDO事業の実施にあたっては、管理運営ノウハウの取得を含めた実証を行うため、工場排水の提供、再生水の受け入れなど地方自治体や民間企業の協力を得ることが必要不可欠です。プロジェクト実施期間を通じて地元自治体の協力を安定的に確保するため、周南市とNEDOとの協力のフレームワークを定める覚書を締結しました。
図1 事業実施における体制
2.事業概要
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プロジェクト名及び事業名
プロジェクト名:省水型・環境調和型水循環プロジェクト
事業名:水資源管理技術研究開発/水資源管理技術の国内外への展開に向けた実証研究
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事業実施者(NEDOからの委託先)
(株)日立プラントテクノロジー、東レ(株)
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実証場所
周南市「徳山中央浄化センター」近傍(敷地面積:約650u)
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実証期間
2009年10月29日〜2014年3月31日
(周南市の協力期間 2010年3月5日〜2014年3月31日)
実証概要
省エネルギーで環境に調和した水循環システムの構築、国際社会への普及促進に寄与するため、工場排水処理と下水再利用の統合による新規造水プラント「ウォータープラザ」を建設し、官民が連携して持続的な水利用に係る処理技術の開発及び管理運営ノウハウの蓄積、国内外への情報発信・技術普及を図ります。
<周南市>- 原水の供給及び廃水の受入れ
- 研究成果の発信及び来訪者対応
- その他、実証研究の推進に必要な事項
<株式会社日立プラントテクノロジー、東レ株式会社>
- ウォータープラザ及び関連施設の建設
- 施設の運転・維持管理、生産水の供給
- 研究成果の発信及び来訪者対応
- その他、実証研究の推進に必要な事項
<日本ゼオン株式会社>
- 工場排水(二次処理水)の供給
- 生産水の受入れ
- 実証研究の特長
工場排水処理と下水再利用の統合による造水プラントの建設・運転実証
先進の水循環システムの運営実証を行う「デモプラント」を設置します。また、見学者を受け入れて国内外に情報発信する機能も備えることになります。なお、工場排水処理と下水再利用の統合システムで実規模実証運転が行える「デモプラント」を備えた施設は国内初となります。
<デモプラント>
- 工場排水をUF膜(※1)で処理し、それを下水のMBR(※2)処理水に投入・混合し、さらに低圧RO膜(※3)で処理することで、高品位の工業用水を製造・供給するという処理フローとなっています。
- 造水能力は約410m3/日[下水(約250m3/日)からの造水量:約205m3/日、工場排水(約280m3/日)からの造水量:約205m3/日]です。
(※1)UF膜:Ultra Filtrationの略。限外ろ過膜。
(※2)MBR:Membrane Bioreactorの略。膜分離活性汚泥法。
(※3)RO膜:Reverse Osmosisの略。逆浸透膜。
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水ビジネスのノウハウを研究開発するモデルケースになります。
工場排水・下水再利用の統合システムの運転実証を通し、工業用水不足解消に向けた事業運営ノウハウの蓄積を行います。
自治体、国、民間企業が、工場排水及び下水から高品質な再生水の造水、ユーザーへの供給等の管理運営を、それぞれの特徴を活かしながら連携して実施する「国内初」の取り組みであり、新しい水ビジネスモデルの構築が期待できます。
- 新しい水ビジネス展開に向けたショールームになります。
先進技術の活用、新たな運営体制での工場排水・下水再利用の統合システムの構築、運用により、国内外へ広く情報を発信できます。
- 推進体制
NEDO、周南市、株式会社日立プラントテクノロジー、東レ株式会社に学識者等の第三者を加えた運営会議を設置し、実証研究を円滑かつ効率的に実施します。
3.今後の展望
今後は、2010年3月までに設備の建設に着手し、2010年6月から実証運転を開始する予定です。運転・実証期間は4年間の予定です。また、工場排水と下水を統合した初めての水循環システムのモデルケースとしての役割を期待しており、周南市コンビナートと同様の問題を抱える工業地帯等への展開を図ります。
「ウォータープラザ」設置場所・イメージ
以上
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