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2009年9月29日

東レ株式会社

東レの逆浸透膜、アルジェリアの世界最大膜法海水淡水化プラント向け受注

アルジェリアのマグタ

  東レ株式会社はこのたび、世界最大の膜法海水淡水化プラント向けに逆浸透(RO)膜エレメントを受注いたしました。同プラントはアルジェリアのマグタ(アルジェリア第2の都市オラン近郊)に建設され、シンガポールのHyflux社が25年契約でプラント設計・建設・運転管理を受注したもので、当社からのRO膜エレメント納入は2010年、プラント稼働開始は2011年を予定しています。本プラントの生産水量は50万m3/日の計画で、現在稼動中の最大プラント(33万m3/日、イスラエル)比で5割増となり、世界最大規模のプラントとなります。

 東レは「有機合成化学」、「高分子化学」、「バイオテクノロジー」、「ナノテクノロジー」をコア技術として事業を展開しており、水処理膜もこれらコア技術から創造される先端材料の「高機能分離膜」です。 今回のマグタ海水淡水化プラントに納入するRO膜エレメントは、世界最高レベルのホウ素除去性能を持ちながら、省エネルギーで高造水量であることを両立させた高性能な新製品です。これまで、ホウ素を高除去するためには、高分子膜に空ける孔径を極小にしなければならず、そのため造水量を犠牲にする必要がありました。しかし、今回新たに東レが開発した技術は、独自のナノテクノロジーを駆使し、サブナノメーター(オングストローム=100億分の1m)の精度で孔径など微細構造を制御することにより、高い造水能力を確保しながらも、ホウ素の除去率を高めることに成功したものです。

 世界中で深刻になりつつある水不足・水質悪化といった水問題を抱える地域の中でも、最も深刻な地域はMENA(中東・北アフリカ)地域です。その中でもアルジェリア政府は海水淡水化による問題解決に積極的であり、10万m3/日から20万m3/日クラスの巨大プラントを次々に建設しており、最大級の海水淡水化市場となりました。東レもこれまでアルジェリアにおいては、アフリカ最大のハンマ海水淡水化プラント(20万m3/日、2008年稼働)などにRO膜エレメントを納入または成約しており、今回のマグタプラントで3つ目のプラントとなります。今回のマグタ海水淡水化プラントの造水量を生活用水に換算すると約200万人分に相当し、東レが納入した3プラントの合計では320万人分、アルジェリア国民の約1割の生活用水に相当する貢献となります。

 RO膜市場は、世界的な水不足の深刻化や環境に配慮した水資源確保の要請等から、年率12%以上で拡大を続けており、とりわけ海水淡水化用途ではプラント規模の拡大もあり、年率30%の伸びを示しています。地域的には、今後も米国、欧州、中東・北アフリカ、中国を中心に着実な成長が予想される一方、用途的には海水・かん水の淡水化プラント用途に加えてボイラー用水製造等の産業用途の伸び、さらには都市下廃水再利用などの新しい市場が育ちつつあり、需要の急拡大が期待されます。

 なお、東レは都市下水再利用での世界最大の膜法プラント、スレビヤプラント(32万m3/日、クウェート)にもRO膜エレメントの納入実績があり、RO膜における成長分野である海水淡水化、下廃水再利用の双方で世界トップの膜メーカーです。海水淡水化分野における造水量換算の累積受注実績は330万m3/日を超え、下廃水再利用では120万m3/日となっており、両分野で首位です。

 このような需要に応えるべく、東レは既存の当社愛媛工場とトーレ・メンブレン・USA(略称TMUS)社の日米両工場においてRO膜エレメント生産設備の増設を昨年度までに実施し、また本年7月には中国北京市に中国藍星(集団)股有限公司との合弁生産販売会社、藍星東麗膜科技(北京)有限公司(略称:TBMC)を設立、来年4月の工場稼働を目指しております。これらの増設・新設の完成により、RO膜エレメントの生産能力は2007年3月比4倍となります。

 東レは、今後も引き続き中東・北アフリカ地域の他、地中海地域、中国、大洋州(オセアニア)など積極的に受注拡大を図ってまいります。

以上

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