2010年2月26日

常圧可染タイプの投入による
カチオン可染ポリエステル長繊維シリーズ“ポリフォニック”の拡大展開について

ポリフォニックNP

 東レ(株)は、鮮明な発色性と高い染色堅牢度を持ち、インナーからアウターまで広く衣料用途に使用されているカチオン可染ポリエステル長繊維の商品群を、「“ポリフォニック”シリーズ」として 拡大展開していくことを決定しました。
  当社カチオン可染ポリエステル長繊維「“ポリフォニック”シリーズ」には、上品な光沢のあるシルキータイプや、衣料品にドライ感を付与する吸水・速乾タイプをはじめさまざまな品揃えがあり、さらなる展開を進めていますが、この度、容易に他素材との複合が図れるよう、常圧で染色が可能な「“ポリフォニック”NP」を新規にラインナップに加え、拡大を図ります。
  「“ポリフォニック”NP」は、本年4月から本格的な販売を開始し、初年度100t/年、3年後には 500t/年の販売量を計画しています。また、「“ポリフォニック”シリーズ」全体の販売量は、2009年度の4,400t/年から、2013年度には5,500t/年以上に拡大する計画です。

 カチオン可染ポリエステル長繊維は、改質したポリエステルポリマーとカチオン染料を化学的に結合させることで染色するため、一般的な分散染料による染色に比べて発色性が良好で、優れた染色堅牢度を有します。また、ポリエステルは、高分子構造が緻密で強固であることから、一般的には密閉系で130℃の高温・高圧下で染色する必要がありますが、今回の新タイプでは、当社独自のポリマー改質技術によって分子構造をコントロールし、100℃以下・1気圧の常圧条件下での染色が可能となりました。
  この新タイプを加えることで、高温・高圧下では強度や風合いの低下といった物性面の劣化を起こしてしまう、ナイロンやウール、ポリウレタン、リヨセルなど他素材との複合が容易になり、衣料品用途に向けた生地設計の幅が大きく広がることになります。

 東レは、現在進めている中期経営課題“プロジェクトIT−Ⅱ”において取り組む3つのプロジェクトの一つとして、事業体制革新のためのAPSプロジェクトを推進しています。その中で、基盤事業である繊維事業については、グローバルな視点に立った最適な販売・生産・開発体制を構築することとしていますが、同時に、国内での繊維生産を堅持することを掲げています。
  この方針に基づき、東レは今後も、付加価値の高い特品原糸の開発を推進し、お客様のニーズに応える新商品の提供と安定供給を実現していく所存です。
  「“ポリフォニック”NP」および「“ポリフォニック”シリーズ」の詳細は、下記のとおりです。

1.「“ポリフォニック”NP」について

(1)商品名

「“ポリフォニック”NP」 (英文表記 : 「polyphonic NP」)

(2)特徴

  1. 常圧で染色が可能なカチオン可染ポリエステル長繊維。
  2. 鮮明な発色性と、優れた染色堅牢度を有する。
  3. 常圧で染色できるため、他素材との複合が容易。

(3)技術概要

緻密な高分子構造を有するポリエステルを分子レベルで改質し、染料を取り込みやすく、また 抜けにくい高分子構造とし、さらに染料との結合を強めている。

(4)特許

関連含む 3件出願済

(5)販売計画

  1. 開始時期 : 2010年4月〜
  2. 販売計画
        初年度 :  100t/年
        3年後 :  500t/年

2.「“ポリフォニック”シリーズ」のラインナップについて

  1. レギュラータイプ 
  2. シルキー(光沢)タイプ : シルクのような光沢を有する原糸
  3. 吸水・速乾タイプ : 毛細管現象を得られる特殊断面糸
  4. ソフト(ハイマルチ)タイプ : 単糸繊度を1T(直径10ミクロン)以下とした原糸
  5. 軽量・保温タイプ : 中空糸
  6. 防透け(ダル)タイプ : FDタイプ
  7. 常圧可染タイプ「“ポリフォニック”NP」 : 詳細上記

以上

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