比重は鉄の約1/4、比強度は鉄の約10倍である炭素繊維は、その特徴を活かした様々な用途に使用されています。釣竿、ゴルフシャフトといったスポーツ用途から使用され始めた炭素繊維は、圧力容器・風力発電・土木建築・自動車部材等の産業用途や航空機用途にも使用されています。炭素繊維の需要は、2008〜2009年は世界景気の悪化の影響もあり、成長の踊り場局面となりましたが、2010年以降は再び拡大に転じると見通しています。
炭素繊維はアクリル繊維から生産されるPAN(ポリアクリルニトリル)系と、石炭や石油の残渣(ざんさ)から生産されるピッチ系がありますが、現在はPAN系炭素繊維が主流となっています。東レは1971年からPAN系炭素繊維の商業生産を開始し、東レグループの世界シェアは34%(レギュラートゥ)で世界No.1の炭素繊維メーカーです。

炭素繊維複合材料の用途は、一般産業用途の割合が大きいですが、東レグループは特に航空機用途のウエイトが高く、この用途を中心に売上高が拡大しています。

1.世界3極でグローバルに展開
東レグループは日・米・欧の3極に製造拠点を持ち、グローバルなオペレーションを展開しています。

2.炭素繊維から成形品まで垂直的に展開
東レグループは炭素繊維ばかりでなく、炭素繊維の織物(クロス)、エポキシ樹脂を炭素繊維に浸みこませシート状に加工したプリプレグ、更には成形品の形として、お客様の望まれる形で提供しています。

3.産業用途における多用途展開
風車の羽根
東レグループの炭素繊維は様々な産業用途に使用されています。エネルギー関連用途では圧力容器や風力発電用風車の羽根、輸送機器用途では自動車のプロペラシャフトやリアスポイラー、土木・建築用途では橋脚や床板の耐震補強や床板補強、一般産業機械では医療機器、パソコン筐体、機械部品等が主要な用途です。
東レグループは軽量化や安全性向上等のユーザーニーズに対応し、今後とも産業用途において、積極的な用途開発を展開していきます。
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カーボンスポイラー |
床板補強 |
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CNG(圧縮天然ガス)タンク |
プロペラシャフト |
橋脚補強 |
4.航空機用途に積極的に展開
東レグループの炭素繊維は航空機用途で高シェアを有しています。東レグループは、長期間にわたる航空機メーカーとの共同開発を通じて、航空機に必要な厳しいスペックを満たす炭素繊維及びプリプレグを開発してきました。そして、その実績を認められ、ボーイング社B777の尾翼やB787用の主翼・尾翼・胴体等の一次構造材(その部品が壊れると飛行機が墜落してしまう部品)向けに、唯一のサプライヤーとして、プリプレグを供給しています。また、エアバス社が使用する炭素繊維の約50%は当社が供給しています。機体の軽量化と耐久性の向上のため、1機当たりの炭素繊維の使用量は着実に増加する傾向にあります。東レグループは航空機用炭素繊維のNo.1サプライヤーとして、今後も積極的な技術開発に取り組んでいきます。

ボーイング787













