東レグループの物流活動

物流基本方針説明会物流基本方針説明会

東レ(株)は、物流に関わる環境負荷軽減と品質向上に継続的に取り組むために、毎年、「東レ物流基本方針説明会」を開催しています。2017年は物流会社65社と国内関係会社17社の物流責任者が参加し、東レの物流施策への理解推進とパフォーマンス向上を図っています。

物流に関わる環境負荷低減への取り組み

物流におけるCO2排出量原単位の前年対比削減率

対象範囲:東レ(株)

2016年度目標
1%

実績
-4%

東レ(株)では、在庫拠点の見直しや地方港の積極活用による輸送距離の短縮化、環境負荷の少ない船舶や鉄道での輸送への切り替え(モーダルシフト)などの取り組みを積極的に実施することで、CO2排出量削減に努めています。
2016年度のCO2排出量は29.6千トンとなり、前年度比251トン(0.9%)増となりました。モーダルシフトや積載率の向上、交錯輸送の削減などの施策により522トン(前年度比1.7%減)を削減しましたが、輸送距離の変化によるトラック輸送の増加や多頻度納入の増加に伴う積載効率の悪化などから増加しました。
また、エネルギー消費原単位(当社は売上高で割り返した値を使用)については、上述の要因および売上高の減少により、単年では昨年度比4%の増加となりましたが、特定荷主に課せられている「中長期的にみて年平均1%以上低減する」義務については、過去10年間で24%以上低減しており、確実に果たすことができています。
今後も環境物流の推進によるCO2排出量の削減を推進していくとともに、東レグループ内での物流基盤システムの利用によるCO2排出量の把握や、物流施策の共有などにより、CO2排出量の削減に取り組んでいきます。

物流におけるCO2排出量の推移(東レ(株))

物流におけるCO2排出量の推移(東レ(株))

  1. ※1 原単位=物流に置けるCO2排出量÷売上高

積載量アップによる環境物流の推進

東レグループでは、積載効率向上や積載量アップによるCO2排出量の削減を図っています。
東レ(株)名古屋では、ケミカル品の顧客への納品や工場間輸送で使用する専用車両の積載量をアップさせ、輸送回数の低減により年間約44トンのCO2排出量削減を実現しました。

  • ISOタンクコンテナおよび輸送用シャーシISOタンクコンテナおよび輸送用シャーシ

梱包荷資材の回収と再使用拡大

東レグループは、お客様が製品を使った後に残る荷資材を、グローバル規模で回収・再使用する体制を構築しています。またグループ内でも、国内グループ各社の間で、不要・余剰となった荷資材を融通し合える仕組み(東レグループ余剰荷資材融通掲示板)を運用しています。

  • 荷資材回収の仕組み(東レ(株))荷資材回収の仕組み(東レ(株))
  • 東レグループ余剰荷資材融通掲示板東レグループ余剰荷資材融通掲示板

モーダルシフトの推進

500km以上の輸送におけるモーダルシフト(船・鉄道の使用)比率

対象範囲:東レ(株)

2016年度目標
40%

実績 
32%

2016年(1-12月)のモーダルシフト化率は、トラック輸送量は前年比横ばいとなりましたが、輸送先の変化により船舶輸送量が減少した結果、前年比1.5ポイント減少し32.1%となりました。
東レ(株)は、モーダルシフト化率を2016年度までに40%とする目標を設定し、鉄道・船舶輸送への切替を積極的に推進してきましたが、輸送地域の変化や多頻度納入の増加、物流環境の変化などによって切替が進まず未達となりました。
今後もモーダルシフト化率40%を目標に掲げ、製品・原料などのあらゆる輸送において、モーダルシフト化の可能性を追求するとともに、関係先との連携をさらに深め、流通過程における環境負荷低減に十分に配慮した環境物流を推進していきます。

モーダルシフト化率の推移(東レ(株))

モーダルシフト化率の推移(東レ(株))

エコレールマークの取得状況

東レ(株)は、国土交通省と(公社)鉄道貨物協会から、環境にやさしい鉄道貨物輸送に積極的に取り組んでいる企業として「エコレールマーク取組企業」に認定されており、また、「エコレールマーク商品」として「東レ テトロン®」で商品認定を取得しています。2016年度は、他製品でも鉄道への転換を推進し、新たにPBT樹脂製品「トレコン®」でも「エコレールマーク商品」の認定を取得しました。

エコレールマークの取得状況

物流安全・品質への取り組み

東レ(株)では「輸送保管品質向上プロジェクト」を推進しています。同プロジェクトでは、「事故分析表」や「物流品質向上レポート」の発行、「物流事故危険予知トレーニング」の配信などを実施しています。さらに年1回、品質向上に大きく貢献した物流パートナーを表彰※2することで、輸送や保管時における製品の破損、遅配・誤配などのトラブル防止に努めています。また、現場ラウンドやパートナーとの品質会議の開催など、物流パートナーと一体となって物流安全・品質向上・トラブル削減を進めています。
2016年度は当社パートナーである(株)中央倉庫において、品質向上活動をこれまで以上に進めていただき、同社での東レ(株)製品の輸送・保管時における破損などのトラブルを前年度対比25%削減。品質向上に大きく貢献していただきました。
引き続き、物流パートナー各社とともに、物流品質向上に努めていきます。

  1. ※2 2016年度表彰パートナー(50音順)
    味の素物流(株)/一宮運輸(株)/第一倉庫冷蔵(株)/ダイセー倉庫運輸(株)/(株)中央倉庫/東洋運輸(株)/豊通物流(株)/長浜冷蔵(株)/増田運送(株)/山田運送(株)

VOICE物流パートナーからのメッセージ

埼玉営業所での品質向上サークル活動
埼玉営業所での品質向上サークル活動

品質向上サークル活動で物流事故を削減

(株)中央倉庫 東京支店長
岡部 成行様

当社では全社で57のサークル(小集団)を設けて品質向上活動に取り組んでいます。物流に関する活動では、主に倉庫内事故や運送事故の削減に関して、各現場レベルに落とし込んだ議論と改善を積み重ねています。また、半期ごとに活動報告や優秀事例を表彰するなど、物流品質レベルの向上も図ることで、全社での事故件数は徐々に減少しています。
貴社の事例では、特に土浦工場製品の梱包改善、積み込み時の養生徹底などにより事故件数が大きく減少したほか、各支店での自社運行化や協力会社への訪問指導などが実を結び、2016年度の当社全体での貴社に関する事故件数は前年対比25%減少しました。
今後も、品質向上活動などを通じて課題を解決し、高い品質と安全な物流を取引先に提供できるよう努めます。

物流トラブル発生件数の推移

物流トラブル発生件数の推移

事故件数の6~7割を占める樹脂製品において出荷件数が前年度比10%増加したことに伴い、全体の事故件数が前年度比2%(16件)増となりました。

物流パートナーへの第三者認証取得の推奨

東レ(株)では、流通過程における法令遵守、品質向上、環境保全などの観点から、物流パートナーに対し、ISO9001、ISO14001をはじめ、グリーン経営認証※3、Gマーク制度※4などの取得を推奨し、物流パートナーと協働でCSRへの取り組みを推進しています。

  1. ※3 グリーン経営(環境負荷の少ない事業運営)推進マニュアルに基づいて、環境改善に向けた取り組みを一定のレベル以上行っている事業者に対して、審査の上認証するもの
  2. ※4 法令遵守、安全性に対する積極的な取組み等を事業所ごとに評価し、基準をクリアした事業所を安全性優良事業所として認定する制度

イエローカードによる緊急時対応

輸送車両の乗務員は、事故発生時に被害の拡大を防ぐための応急処置手順を記載した「イエローカード※5」を携行しています。緊急連絡体制の整備や緊急訓練を実施し、万が一事故が発生した場合には、事故処理をサポートする要員を速やかに現場に派遣する体制を整備しています。

  1. ※5 危険有害性物質の品名、該当法規、危険有害性、事故発生時の対応処置、緊急通報、緊急連絡先、災害拡大防止措置の方法などを簡潔に記載したカード

過積載防止の取り組み

貨物自動車の過積載は、運行上危険なだけでなく、路面や道路構造物へのダメージ、騒音・振動の原因となります。東レ(株)は、この過積載の発生防止に全力で取り組んでいます。

輸出入でのコンプライアンス・セキュリティ対策

グローバルオペレーションの拡大に伴う輸出入面での法令遵守・安全施策として、東レインターナショナル(株)米国法人はC-TPAT※6を取得しています。物流パートナーのコンプライアンス・セキュリティ対策強化や輸出入の効率化を実現するため、起用する物流パートナーにも国内外でAEO※7などの取得を促しています。

  1. ※6 C-TPAT:Customs-Trade Partnership Against Terrorismの略で、2004年11月に米国税関国境警備局によって導入された自主参加型のプログラム。米国の輸入に携わる分野の民間事業者との国際的な連携により、グローバルサプライチェーンを通じたセキュリティの確保、強化を目的としています
  2. ※7 AEO:Authorized Economic Operatorの略。2006年12月にEUで導入された、貨物のセキュリティ面のコンプライアンスに優れた輸出入者などに税関手続きに関する優遇措置を与える制度。日本でも2007年に関税法が改正され、優良事業者に対する税関手続きの優遇措置および措置を受けるための資格制度が制定されました