ボートの魅力

ボートってどんなスポーツ?

 単純に言うと水の上で誰が一番速いかを競う「駆けっこ」です。
だから結構ゼェゼェハァハァします。それとボートは艇が進むことで自分も進んでいくので、艇を進ませるのが目的になります。だからただ走るのより筋力が必要です。
 レースは2000mの速さを競うのが基本。単純に2000m走っただけでもキツイと思います。それを水の抵抗を受けながら2000mの距離を他のチームと競うのですからそりゃ~大変です。

他の競技に例えると・・・

 人間がやるスポーツの中では例えが難しいですが、それ以外ですと競馬なんかがピッタリでしょうか?
 エイトで例えると、漕ぎ手8人とコックス1人。漕ぎ手が馬でコックスが騎手。漕ぎ手はコックスの号令一つでスピードを上げたり、リズムを調整しなければなりません。
 それと、実は漕ぎ手の靴は艇にネジで留められいるんです。動くのは座っているシートだけ。
この制約を受け、皆が動きを揃え、しかもコックスの号令に従う。かなりのチームワークが必要です。

ボートの魅力は?

 エイトの場合ですと「自分一人じゃない!」と感じるところ。同じメンバーで何回も何回も積み重ねる練習の中で、ある時全員が一つになる。一つの動きだけれども一人で出せる動きじゃない。
 8人の動き・意識・呼吸のすべてが揃った時初めて感じられるあのフィーリング、あの一体感は、一度知ってしまうとまた味わいたくなります。一種の麻薬なんです!

ボート競技の見どころは?

 一番迫力があるのはスタート地点。すべてのクルーがトップスピードにのせるために全力漕をします。
 ボートが加速している様や、動きの早さや力強さ、勝負にこだわる荒々しさが見て取れます。  クルーの特徴が出てくるのが400~600m地点。レース全体の組み立てをこの地点までに決定します。
 ここでは体力を温存しながら最大のスピードを出すためのパフォーマンスがみえます。
 レース折り返しの1000m地点を過ぎると、コックスやクルーのリーダーがレース展開をみながら先頭争いをします。この地点では1艇身(2~3秒)程度の差はまだまだ射程距離。レースが動くのは1400m地点以降です。残り2分弱の距離になると一気にレーススピードが上がります。この地点までいかに体力を温存してトップ争いをしてきたかが問われます。この地点からが本当の勝負、ラストスパートです。1700m以降、1分近いロングスパートをするクルーもあります。まさに死力を出し尽くし、トップをとるための意地のローイングが見られます。
 ゴール後の選手の力尽きた様がそのレースのすべてを写しています。ゴール後の選手の姿にも注目です。