はじめに

AP-Growth TORAY 2020

東レグループは、草創期より「会社は社会に貢献することに存在意義がある」という思想を経営の基軸に置き、その後、幾多の困難に遭遇しては道を切り拓く過程においても、「経営理念」や「長期経営ビジョン」というかたちに発展させて、この思想を受け継ぎ進化させてきた。

一方、1991年に策定された長期経営ビジョン“AP-G2000”は、Growth(成長)、Group Management(連邦経営)、Globalization(グローバル化)というキーワードを中心に構成され、その基本路線は、1997年の改定を経て2002年に策定された長期経営ビジョン“AP - New TORAY 21”と現行の“AP - Innovation TORAY 21”にも踏襲されている。

2006年4月に策定された長期経営ビジョン“AP - Innovation TORAY 21”では、
“Innovation by Chemistry” をコーポレート・スローガンとして、Chemistryを核に技術革新を追求し、「先端材料で世界のトップ企業」を目指している。また、技術革新のみならず企業活動の全ての領域において、“Innovation(革新と創造)”に挑戦することを宣言している。

今般、東レグループが直近の経済危機を乗り切り、再度成長軌道に復帰するためにスタートさせる新たな中期経営課題“プロジェクトAP-G 2013”を検討する過程において、 “AP - I nnovation TORAY 21”の基本路線を再検証し、経営環境の変化や当該プロジェクトの実行によりもたらされる新たな展望を踏まえて、長期経営ビジョンの見直し・改訂を行った。

新長期経営ビジョン“AP - Growth TORAY 2020”では、今後10年間程度の期間を見据え、“AP - Innovation TORAY 21”の基本路線を堅持しながら、新興国の経済規模が先進国を追い抜こうとする中でグローバルな事業拡大を一層推進するとともに、ますます重要性が高まる地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献できる事業(グリーンイノベーション事業)の拡大に、より注力していくことで、事業機会を効率的に取り込み、「持続的に収益を拡大する企業グループ」を目指す。さらに、これらを通して社会の発展と環境の保全・調和に向けて積極的な役割を果たし、全てのステークホルダーにとって高い存在価値のある企業グループであり続ける。

これをもって、企業理念“わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します” を、“Innovation(革新と創造)”の実践によって具現化し、東レグループが更なる飛躍と発展を遂げるための経営活動の統一指針としての長期経営ビジョン“AP-Growth TORAY 2020”とする。

2011年2月